INDIBA® CONVENTION
インディバ®・コンベンション
第15回(2016年)
更新日:2016/11/30
抄録
- 01-組織の再生における「INDIBA®」の使用に関連した細胞現象の研究に関する最新報告
- 02-インディバ®を用いた顎関節症とインプラント術後へのアプローチ
- 03-Hotチューニングと高濃度ビタミンCによる脂肪滴抑制
- 04-エステティックの未来像 ~マインドイノベーション/アクティブシニアを目指すエステティックへ~
- 05-リピート率95%の治療院が行う美脚メソッド ~インディバ®指圧による美脚6ステップ~
- 06-超広帯域誘電分光法による様々な高周波治療機器用 通電クリームの導電率および誘電率スペクトルの解析
- 07-「インディバ®」 ~通電クリームの重要性~
- 08-アスリートの腰痛治療における「インディバ®・アクティブ」の価値 ~標的組織の三次元的加療による効果の高い物理療法へ~
01-組織の再生における「INDIBA®」の使用に関連した細胞現象の研究に関する最新報告
ラモン・イ・カハル医学研究所 上級研究員 アレハンドロ・ウベダ 先生
ラモン・イ・カハル医学研究所 研究員 マリア・ルイサ・エルナンデス・ブレ 氏
医学的根拠はINDIBA®セラピーが組織の再生において特に効果がある可能性があることを示している。本セラピーは0.448MHz(CRET-448)の電流による容量性/抵抗性電移法(CRET)の技術の使用に基づいている。我々の現在進行中の研究は、CRET-448の骨関節および上皮損傷への使用において潜在する細胞現象の分析に焦点を絞っている。筋骨格損傷に関して、ヒトドナーから採取した脂肪由来幹細胞(ADSC)での我々の以前の研究結果は、本セラピーの治療効果がCRET-448の電気信号による増殖作用の促進によってもたらされる可能性を示している(Hernandez-Bule他、2014)。現在、我々は増殖作用といった潜在的な有益作用が、その後の幹細胞の軟骨細胞および/または骨細胞への分化の促進により拡張される可能性、またそれがCRET-448での電気的刺激により誘発される可能性について研究中である。
研究結果は、ADSCが軟骨細胞への分化プロセスを開始すると、電気的刺激への反応として増殖作用を失い、その代わりに、細胞はSox5やSox6といった軟骨形成の初期および中期段階に関わるタンパク質の発現の有意な増加という形で反応することを示している。このタンパク質の過剰発現は対応する遺伝子の発現での変化によって先に生じない。これはその電気的刺激の作用がRNA転写後の段階で生じる可能性のあることを示している。
軟骨形成促進作用のこれらの兆候は、電気的な刺激を与えた培養細胞での細胞外マトリックスの軟骨形成の合成における統計的に有意な増加により、より確かなものとなった。骨細胞への分化に関しては、CRET-448での非温熱的な刺激が、一人のヒトドナーから採取したADSCの培養細胞において、幹細胞の細胞質内の蓄積物として、カルシウムレベルでの有意な増加、および骨形成に関与するアルカリホスファターゼ酵素の活性の有意な増加を誘発した。これらの結果は、筋骨格系組織の再生において主張してきたINDIBA®の効果のサポートとなるもので、それらの効果に潜在的に関与する分子および細胞現象を同定するものである。現在進行中の研究では、骨形成および骨石灰化をコントロールする特有の転写因子における、タンパク質およびゲノムレベルでのCRET-448の作用について分析を行っている。
皮膚の損傷に関しては、皮膚の再生に必須で、CRET-448の治療効果に関与している可能性のある細胞移動および増殖プロセスを研究するのに適したモデルとして、表皮に存在する表皮角化細胞のヒトHaCaT細胞株を選択した。画像解析および細胞・分子生物学の技術を通して得た最近の結果は、100μA/mm2の電流密度での非温熱の電流によるCRETの施術が、角化細胞の増殖を有意に促進することを示している。これらの結果は、そうした増殖作用が細胞移動の抑制、およびその細胞移動と皮膚の完全性の維持に関与するβカテニン、MMP9、ビンキュリンといったタンパク質の発現での変化に付随して起こる可能性があることも示している。真皮の角化細胞の移動の抑制は、表在する表皮層の閉鎖と修復の前に深い真皮層の再生を行うという、上皮の創傷の正しい再生のための重要な現象である可能性がある。これらの結果の確認および伸展は、皮膚損傷の再生および瘢痕形成におけるINDIBA®の治療効果に対する納得のいく説明およびより強固なサポートとなりうる。
02-インディバ®を用いた顎関節症とインプラント術後へのアプローチ
ひとしデンタルクリニック 番園 人之 院長 番園 薫子 氏
顎関節症は、顎関節及びその周囲組織に起こる疾患である。その主な治療法としてはスプリントを用いた咬合調整、マイオモニター等を用いた筋緊張の緩和、認知行動療法の3つである。
当院では、インディバ® を用いて、顎関節周辺炎症の緩和と筋肉の緊張緩和を促し、顎関節症の改善に効果を発揮している。また、インプラント術後72時間以降に、温熱療法によって血流とリンパ液の循環を促進させ、炎症性細胞の早期消失により腫脹と疼痛の改善を図り、骨添加の促進も促している。
03-Hotチューニングと高濃度ビタミンCによる脂肪滴抑制
ホリスティックビューティー konohana 酒井 寛子 氏
体幹チューニング=深い呼吸と簡単な動きで腹圧を整え、体の中心(体幹)を安定させ正しい姿勢にリセット(調律)します。この体幹チューニング(調律)のメソッドとインディバ® を組み合わせることで(ホットチューニング)、更なる姿勢の改善や、内臓機能の促進、自律神経のバランスを整えて脂肪燃焼しやすい体質に改善します。そして、今回は高濃度ビタミンC導入を併用することで、体質改善にプラスして脂肪細胞に直接アプローチを行いました。実際の施術方法のデモンストレーションもご覧ください。
04-エステティックの未来像 ~マインドイノベーション/アクティブシニアを目指すエステティックへ~
株式会社ドゥ・マリー 代表取締役
一般社団法人日本エステティック協会 理事・教育委員会委員長
一般社団法人CIDESCO日本支部 理事・国際認定校&教育委員会委員長
日野 昭子 氏
日本におけるエステティックの歴史は、健康な【心・肌・体】を提唱しておよそ40年となります。しかしながら昨今のエステティック業界の動向は、総体的には3つの大きな問題を抱えています。1つ目は、一部の心無い業者による諸問題、2つ目は、美肌・プロポーション作りのためだけに精通するエステティック業者が多いこと、3つ目は、一般ユーザーのエステティック離れの問題です。これらは個人レベルではなく、業界全体として真摯に向き合い対処していくことが急務であると思われます。従ってまずはエステティックサロンの経営者ならびにエステティシャンへの意識改革「マインドイノベーション」の提案、さらには高齢化社会に向けて【エイジレス】をテーマにしたアクティブシニアづくりのサポートを行い、健康社会を目指すエスティックを提唱していかなければなりません。
05-リピート率95%の治療院が行う美脚メソッド ~インディバ®指圧による美脚6ステップ~
株式会社ロックスペース 代表取締役/院長 岩間 俊典 氏
株式会社ロックスペース 取締役/広報 岩間 かずみ 氏
解剖学、生理学、病理学、臨床医学、東洋医学、心理学、運動学を熟知した岩間院長による「Rock Space美脚メソッド」。癒着した筋肉をしなやかにほぐし、後屈した骨盤を本来あるべき位置に正すことで、運動効果が向上し、むくみにくく、燃焼しやすい美脚へと導きます。院長によるデモンストレーションを、解剖図を用いてナビゲート。当院にて開催している美脚セミナーをダイジェスト版にてお送りします。
Rock Space美脚6ステップ
①ウォームアップRES
②Rock Space式フットプレス
③美脚指圧
④骨盤後屈アプローチ
⑤美膝CAP
⑥股関節ローテーショナル
06-超広帯域誘電分光法による様々な高周波治療機器用 通電クリームの導電率および誘電率スペクトルの解析
東海大学大学院 総合理工学研究科 総合理工学専攻主任 新屋敷 直木 先生
インディバ® CRet System ®は0.448MHzの周波数の交流電流を体内に通電し、体内に熱を発生させて健康や美容の問題を改善します。その施術時に使用するクリームにより施術の効果に違いがあると考えられます。
本講演ではインディバ社製のクリームをはじめ、様々なクリームの広帯域誘電分光測定(BroadbandDielectric Spectroscopy : BDS)を行い、0.448MHzの周波数を中心に、各クリームの電気の流れやすさ(電気伝導率)と電気のたまりやすさ(誘電率)を比較した結果について報告します。
07-「インディバ®」 ~通電クリームの重要性~
株式会社インディバ・ジャパン インストラクター
「インディバ®」の特徴でもある0.448MHzの効果を最大限引き出すために、最も重要になる通電クリーム!
他の通電クリームとどのくらい違うのか、なぜ使用すべきなのか…実験結果をもとにご説明いたします。クリームを効率よく使うためのポイントも踏まえての発表とさせていただきます。
また、現在インディバ・ジャパンで行っている講習についてもご案内させていただきます。
08-アスリートの腰痛治療における「インディバ®・アクティブ」の価値 ~標的組織の三次元的加療による効果の高い物理療法へ~
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 青山 朋樹 准教授
一言に「腰痛」といってもその原因はさまざまであるが、同じ手法で同じ治療が漫然と行われているケースは少なくない。対して「インディバ®・アクティブ」がもたらす温熱あるいは非熱は、高周波を細胞に加えることで、これまでは不可能であった深度の組織に対する作用を引き出すことが可能。これは治療ターゲットとなる標的筋や靭帯などを選択的に定位加温できることを意味する。競輪選手をはじめとするアスリートにおいては、単純に腰周辺組織への加療で最大限の効果を得られるわけでなく、大腿直筋や腸腰筋、ハムストリングスなど拮抗筋同士のバランスを触知し、緊張緩和、筋バランス調整などを行う必要がある。「インディバ®・アクティブ」により標的組織を三次元的に加療した効果により、漫然と行われてきた物理療法に、新たに高い付加価値を獲得する可能性について提示したい。